どの楽章も面白いですが、私の好みは第2楽章。レスピーギの「古風な舞曲とアリア 第3組曲」の第1楽章と雰囲気が似ているが、より懐古的な気分が濃厚で、音楽の力で異次元に引っ張られるような気分がたまらない。5/4 拍子の名曲には、チャイコフスキーの「悲愴」のワルツや、Take Five 、スパイ大作戦のテーマがあるが、これらと並ぶ傑作だ。
第3楽章の変拍子がなかなか取れなかった。合奏団でギブアップしかねない雰囲気だったが、なんとか演奏会本番にかけるまでに至ったのは本曲の魅力故だろう。
第1楽章、練習記号3からはヴァイオリンソロが4拍子、チェロのピチカートが3拍子のポリリズムとなるので、あまりソロを聴きすぎるとチェロのリズムが取れなくなるので注意。
どんな合奏曲でもそうですが、全体像をつかむためにもスコアを買うのがよいと思います。この曲は現代の作品ですがポピュラーであることからスコアが出ているので、購入して曲の流れをつかむことが必要だろう。