ピアノ独奏曲のメロディーは減衰してしまうのが難点ですが、弦楽合奏に編曲したことでふくよかな味わいが生まれたと思っています。
これは演奏というより編曲の話ですが、最後にピアノ原曲ではカデンツァで細かな音符をきらびやかに入れるところをヴァイオリンでどう表現するか、無い知恵を絞りました。
ショパン生誕200年という記念年に合わせて必死で編曲したので、考えがまとまらないところがありました。中間部、ショパンの初版譜のように2拍に3拍子を入れた編曲にこだわったため、奏者には多大な心労をかけました。音楽としてはこちらが最善と思っていますが、次回に同様な企画があればもう少し弦楽器の特性に合わせた編曲を心がけたいと思います。
演奏が終わった時の拍手が心なしかほかの曲より少なかったような気がしたのは、自分の編曲のせいなのかと考えてしまいます。